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2024.3.11 07:00ゴー宣道場

「学びの共同体」という授業形態をご存知でしょうか?

DOJOサポーター東海の百式改です。

突然ですが、
「学びの共同体」と言う授業形態をご存知でしょうか?
21世紀型の対話的・探求的学びを目指す「学びの共同体」とは
所謂「正解」を記憶させるのではなく、「課題」を皆で話し合って「正解」を導き出して行くと言う授業形態です。
何より重視しているが、「1人も置いて行くことがない授業」
勿論 教科や単元によって向かないものもありますが、「社会」「国語」「道徳」等では、できそうです。
この4年間、実践していらっしゃる社会科のH先生の授業を追いかけていて、これを小中高大の16年間続ければ、日本人は変わるのじゃないかな?と、感じています。自ら考える力と、相手の意見を正しく聞く事ができるようになれそうですので。

ただ実践するのは勇気が要ります。

4月5月は学習指導要綱からの授業計画がクリアできません。どんどん遅れていきます。
しかし、やがて授業スピードが上がっていき、夏休み前には追いつき、2学期からは先生も感心する程の、より深い考察が児童に見られるようになり、それに伴いクラスの活気も出て来て、授業に身の入らなかった子供も積極的に発言するようになり、2月中には授業計画はクリアしてしまい、3月は遊びの時間(勿論学ぶ為の)になると言うのを毎年目の当たりにしてきた身としては、「勇気を持って飛び込んで」と、背中を押してあげたいです。
良く「テストは大丈夫?」と同僚や、保護者に聞かれるそうですが、
「一般のテストより難しい問題を考えているから大丈夫」と答えてきたそうです。
実際市内でも、成績でビリ争をしていた中学校を、トップクラスに押し上げた実績もお有りのようです。何よりクラス経営が楽になると言う事でした。
そのような授業スタイルを確立する道程は試行錯誤の連続で、今のスタイルに落ち着いてからは自信を持って教鞭を取れるようになったと笑っていらっしゃいました。
但し、授業準備は大変のようです。が、この点はICT活用でかなり楽になると思います。

毎年他校(県外からも)の先生が見学にいらっしゃり、感心して帰られるのですが、1回2回見たくらいではとても真似できないと思います。何より子供たちを信じて授業をやっておられる事が良い結果をもたらしているのだと思います。

教育改革が叫ばれて久いですが、こういった取り組みがもう30年以上も続けられていると言うことを、文科省官僚並びに、文科相には知っていてもらいたいものです。後したり顔の似非専門家にも。

今ふと、幕末の「塾」人参塾、適塾、松下村塾etcでは、こんな学びができたのではないのかな?と、思いました。

と送ったところ時浦様より
「悪名高き『ゆとり教育』とは、どう違うのか?」
の疑問をいただき、確かに対比できればより説得力が増すとなと取材してみました。

結論から言うと、「子供の主体的に学ぶ力を育てる」と言う理念は共通しているが、実態が伴わなかった。と言う事のようです。
『ゆとり教育』により、知識内容を薄くして、先生や保護者が子供達と向き合う時間を増やしたが、高校、大学の入試問題は既存のままで、学校では学ばない問題が出題されると言う事で、ゆとり時間を塾通いに使う事になってしまった。
そして、全体の学力低下をまねき、学力格差も大きくしてしまい、学ぶ力は育たなかったと言う、目的と実態がかけ離れてしまったので、方針転換を余儀なくされた。と言う事のようです。
ある先生は、登校拒否児を減らすには良かったんじゃ無いか。と、仰ってました。
この、「学びの共同体」で学んだ児童生徒も高校で潰される。と、H先生も仰ってました。
今の入学システムでは、学歴秀才は育てられても、人は育てられないと言う事でしょうか?

もっと違う意見の先生もいらっしゃいますでしょう。お話を聞かせていただければ幸いです。

 


 

 

「正解」を丸暗記することだけに長けた学歴秀才が、実社会ではどれだけ役に立たないかという実例はイヤというほど見てきたし、これに代わる教育の方法が必要だということは誰もが思っているはずなのに、それがちっとも実現しない、実践する試みはあっても「高校で潰される」というのは、大問題と言うしかありません。
「ゆとり教育」の失敗を学び、その理念を実現しようとする人が出てきてほしいと願います。(時浦)

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